古着屋のような期待感が好き

「人に期待しない」を言い換えようというお話。

僕は「人に期待しない」という言葉が好きで嫌いです。

意味自体は好きで、日ごろから心がけてもいます。
人はそれぞれ考えや行動原理があるため、
自分勝手な期待を押し付けないようにする。
そんな意味合いで捉えています。
勝手に期待して勝手に恨んできた経験が豊富な人間なので。

でも言い方は好きじゃありません。
誰かを下げているような感じがして。
「あなたに期待していません」
って言われたら嫌な気分になりますし。

というわけで良い言い換えがないかなと探していました。
3か月くらい。
そして「古着屋のように期待する」が浮かびました。

僕は古着屋が好きです。
最新やトレンドはなく、
キレイなことが価値を持つわけではなく、
汚れていることがマイナスでもない。
カタログはないから入るまでわからないし、
気に入ってもサイズがなかったら諦めるしかない。

どれだけ良いものでも自分に合わなければ選択しない。
逆に破れていても「これイイ」と思えば選んでしまう。
この前は、ポケットがぼろぼろのオイルジャケットを買いました。
すぐに暑くなったので次に着るのは秋ですね。

僕はそんな古着屋が好きです。
絶対的な価値がなく、
雑で気楽で失敗しても楽しめる。

そうですね、価値基準がないところが良いのかも。
僕の体型はMですが、基本オーバーサイズを着ています。
だから気に入った服があってもLかXLじゃないと買いません。
並んでいる服もばらばらだし、
僕も勝手に選んでいる。
だから合わないことが気にならない。

価値基準が固定化されると、
良し悪しが生まれてくると思います。
違うことが悪いことになってしまう。
そうじゃなく、
誰かにとっては良いけど今の僕には合わなかっただけ。
そう思えると楽になります。
それに、ぴったりくるものを見つけた嬉しさもあります。

入るまでわからないけど、当たりも外れも楽しめる。
そんな古着屋のような期待感を、
いろいろなことに持っていたいなと思っています。

人間も同じかもしれません。
新しいも古いも形もサイズも決まった価値はなく、
何度洗濯しても落ちない汚れや、
気づかないうちにぽっかり空いた穴があって、
それでも、何とか襟を正して集まっている。
そんな人たちと一緒にいるのが好きです。

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